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「一休和尚と地獄太夫~地獄太夫は久米田寺に葬られたのか~」(泉州ゆかりコレクション特別講演会)を開催しました。

更新日:2025年4月18日掲載 印刷ページ表示

 泉州ゆかりコレクション第11弾「物語の中の泉州~一休和尚と地獄太夫~」(※4月6日に展示を終了しました)をより一層楽しめるように、『本朝醉菩提全傳(ほんちょうすいぼだいぜんでん』で描かれる、一休和尚と地獄太夫の物語、作者の山東京伝(さんとうきょうでん)や京伝を巡る人々と浮世絵などにまつわる話、その時代の世相や出版事情などについて、講師の万代 博史 氏(郷土史研究家)に詳しく講演いただきました。

当日の写真 講演会の様子 講演会の当日の写真

 「一休の虚像と実像」では、その生涯を年譜に沿って、天皇のご落胤としての生い立ち、僧となってからの風狂ぶり、京都大徳寺の再建といった功績など多面的な姿に興味をそそられます。その様子が物語になり、絵巻物から扇の絵になり土産物となって、平安の世から江戸時代までその評判が残ります。ここから、みんなが知るところの「とんち小坊主一休さん」へとつながる創作本が多く出版されます。中でも『本朝醉菩提全傳』の作者で浮世絵画家の山東京伝、出版元の蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)、京伝に弟子入りし、『里見八犬伝』で名をはせた曲亭馬琴(きょくていばきん)等の話が、現在放送中のNHK大河ドラマ「べらぼう」に関係するところもあり、今後の展開がより一層楽しみとなる内容となりました。「べらぼう」から派生して、「田沼意次(たぬまおきつぐ)と岸和田の関係」というこぼれ話もあり「磯上(いそのかみ)町」が田沼領だったことに驚き、また郷土史が身近に感じられる嬉しさとなりました。

 地獄太夫は久米田寺に葬られたのかについては、『本朝醉菩提全傳』の大きく四つの物語で構成される中の「梅津家の話」が紹介されました。出会いは堺高須の遊郭、一休が若衆と悶着を起こしているところに地獄太夫が通りかかり問答をするという場面。その後ふたりは師弟関係を結び、地獄太夫の最期は、一休が葬列を先導し八木郷久米田寺で荼毘に付し女郎塚としたと記されています。山東京伝は、著作の参照資料を巻末に記載した先駆けと言われています。地誌『泉州誌』を読み、そこで見つけた「女郎塚」に発想を得たのでしょうか。講師のレジュメを用意しています。原文と、山田風太郎の著作の一部を読んで「物語の中の泉州」をお楽しみください。

講師レジュメ [PDFファイル/366KB]

講演会当日展示図書一覧 [PDFファイル/492KB]

参加者の感想(アンケートより抜粋)

  • 『べらぼう』が、ちょうどやっていることもあり、山東京伝の話から出た地獄太夫が久米田に葬られた話は本当におもしろかったです。
  • 博学、博識ではあるが、話は単調と言わざるを得ないと思います。興味深く面白い所も勿論ありました。ありがとうございました。
  • とても良かったです。かねてより興味のあったテーマを取り上げてくださりありがとうございます。5時間くらいやっていただきたいです。
  • アニメの一休さんしか知らなかったので、人間一休が分かりとっても良かったです。ドラマも興味深く見るようになりました。
  • 長かったです。
  • なめらかな大阪弁が聞きやすかったです。時間配分が悪くテーマが急ぎ足になっていたと感じました。結局地獄大夫って何か分からなかったです。
  • 梅津家のお話が分かりづらかったです。結局乙星は地獄太夫なのかが分かりませんでした。『べらぼう』楽しみです。山東京伝について分かりました。ありがとうございました。
  • 詳しいレジュメもあり、至れり尽くせりのお話、ありがとうございました。稀代のアウトロー、一休さんのドラマチックな生涯にドキドキ。『べらぼう』を毎回視聴しているので、山東京伝を巡るお話も興味津々でした。「磯上」にそんな歴史があったなんて。久米田寺のことも相まって、ほとんど知らない「郷土史」に興味を持ちました。参加できてよかったです。
  • 一休さんをより身近に感じとても楽しかったです。
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