本文
帯状疱疹ワクチン定期接種のお知らせ
帯状疱疹ワクチンは、個人の発病またはその重症化を防止することを目的とし、令和7年4月から定期接種を開始します。接種を希望する人は、制度内容やワクチンの効果をよくご確認いただいた上で接種をご検討ください。
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が出現する病気です。合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹は、70歳代で発症する方が最も多くなっています。
帯状疱疹ワクチンの種類とその接種スケジュール等
帯状疱疹ワクチンの種類
- 生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」:阪大微研)
- 組換えワクチン (乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」:GSK 社)
の2種類があり、接種回数や接種方法、接種スケジュール、接種条件などの特徴は以下のとおりです。なお、生ワクチンと組換えワクチンの交互接種はできません。
|
生ワクチン(阪大微研) |
組換えワクチン(GSK 社) |
---|---|---|
接種回数(接種方法) |
1回(皮下に接種) |
2回(筋肉内に接種) |
接種スケジュール |
- |
通常、2か月以上の間隔を置いて2回接種 ※病気や治療により、免疫の機能が低下したまたは低下する可能性がある方等は、医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮できます。 |
接種できない方 |
病気や治療によって、免疫が低下している方は接種出来ません。 |
免疫の状態に関わらず接種可能です。 |
接種に注意が必要な方 |
・輸血やガンマグロブリンの注射を受けた人…治療後3か月以上 ・大量ガンマグロブリン療法を受けた人…治療後6か月以上 上記期間を置いて接種してください。 |
筋肉内に接種をするため、以下の方は注意が必要です。 ・血小板減少症や凝固障害を有する人 ・抗凝固療法を実施されている。 |
上記のほかに、以下の方は接種ができない、または接種に注意が必要です。
接種できない人
- 接種前に発熱を呈している人
- 重篤な急性疾患に罹っている人
- それぞれの予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことが明らかな人
接種に注意が必要な人
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患等の基礎疾患を有する人
- 予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の発疹などのアレルギー症状があった人
- けいれんを起こしたことがある方、免疫不全と診断されている人
- 近親者に先天性免疫不全症の方がいる人
- 帯状疱疹ワクチン(生ワクチン、組換えワクチン)の成分に対してアレルギーを起こすおそれのある人
他のワクチンとの同時接種・接種間隔
いずれの帯状疱疹ワクチンについても、医師が特に必要と認めた場合は、インフルエンザワクチンや新型コロナワクチン、高齢者肺炎球菌ワクチン等の他のワクチンと同時接種が可能です。
ただし、生ワクチン(阪大微研)については、他の生ワクチンと27 日以上の間隔を置いて接種してください。
対象者
岸和田市の住民基本台帳に記載のある人で、次の(1)、(2)に該当する人のうち、自らの意志で接種を希望する人。
(1)当該年度に65歳を迎える人。
(2)60歳以上65歳未満で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害があり、その等級が1級の身体障害者手帳を持つ人
※65歳を超える人については、5年間の経過措置として、5歳年齢ごと(70、75、80、85、90、95、100歳)を対象者とします。(令和7年度のみ100歳以上は全員対象)
令和7年度の対象者は以下のとおりです。
年齢 |
生年月日 |
---|---|
65歳 |
昭和35年4月2日~昭和36年4月1日 |
70歳 |
昭和30年4月2日~昭和31年4月1日 |
75歳 |
昭和25年4月2日~昭和26年4月1日 |
80歳 |
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日 |
85歳 |
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日 |
90歳 |
昭和10年4月2日~昭和11年4月1日 |
95歳 |
昭和5年4月2日~昭和6年4月1日 |
100歳以上 |
大正15年4月1日以前生まれ |
ただし、以下の点にご注意ください。
- 定期接種の対象者が既に一部の接種を任意接種として行った場合は、残りの接種を定期接種として扱います。
- 既に任意接種として帯状疱疹ワクチンの接種を終えている場合は、定期接種の対象とはなりません。ただし、医師が接種する必要があると判断した場合は、対象となります。
- 定期接種として助成を受けられるのは、生ワクチン、組換えワクチンのどちらか一方のみで、生涯で一度きりです。
- 接種は当該年度中に完了させてください。当該年度を超えて接種した場合、その接種は任意接種となり、全額自己負担となります。(例)令和8年2月1日に1回目の組換えワクチンを接種し、令和8年4月1日に2回目の組換えワクチンを接種→2回目は任意接種となり、全額自己負担となります。
開始時期
令和7年4月1日から
実施場所・接種方法
実施場所
※ 予約は医療機関ごとに決められた方法となります。直接医療機関にご確認ください。
接種方法
1.上記の一覧から接種する医療機関を選ぶ。
2.医療機関に直接予約する。
3.以下のものを持参し、接種する。
- 本人確認できるもの(マイナンバーカード、健康保険証、運転免許証など)
- 自己負担金 ※自己負担が無料になる方はその証明書類
- 対象者の(2)の人は、身体障害者手帳のコピー
- 4月上旬に上記(1)の対象者にお送りする案内文書
接種料金(一部負担金)
生ワクチン:4,500円 組換えワクチン:11,000円(ともに1回あたりの金額)
ただし、次の(ア)~(エ)のいずれかの条件に該当する人は無料です。
(ア)生活保護世帯の人(※1):生活保護受給証明書(生活扶助または医療扶助受給)を受付に提出してください。
(イ)市民税非課税世帯の人(※2):下記の「市民税非課税世帯の人の手続き方法」をご覧いただき、無料証明書の交付を受けてください。また、「介護保険負担限度額認定証」をお持ちの方は、無料証明書の交付申請は行わず、「介護保険負担限度額認定証」を医療機関に提示してください。
(ウ)身体障害者手帳1・2級所持の人:当日受付で身体障害者手帳を提示してください。
(エ)中国残留邦人等支援法による支援給付を受けている人(※1):支援給付受給証明書(生活支援または医療支援給付)を当日受付に提示してください。
※1 事前に生活福祉課で各受給証明書の交付を受けて下さい。
※2 以下の時点で同一世帯に課税対象者がいる場合は、非課税世帯とはなりませんのでご注意ください。
令和7年5月31日までに接種する人…令和6年1月1日時点
令和7年6月1日から令和8年3月31日までに接種する人…令和7年1月1日時点
市民税非課税世帯の人の手続き方法
接種後の手続きとなった場合、還付請求となる可能性が高いため、手続きが煩雑になります。必ず接種前に申請を行ってください。
1.オンライン申請での手続き
〈申請できる人〉
本人もしくは、同一世帯の代理人
〈オンライン申請(入力フォーム)〉
下記URLもしくは、下記QRコードからオンライン申請を行ってください。
https://logoform.jp/form/heqL/915270
ただし、下記に該当する場合は、健康推進課窓口へお越しください。
・至急で無料証明書が必要な場合
・無料証明書を住民票上の住所以外に送付する場合
・同一世帯以外の方が代理で申請する場合
・岸和田市外の医療機関でワクチンを接種する場合
2.健康推進課(保健センター内)窓口での手続き
本人が申請する場合
- 予防接種をする前に、本人確認できるもの(マイナンバーカード、運転免許証など)をお持ちになり、手続きをしてください。
本人以外の代理人が申請する場合
- 予防接種をする前に、以下のものをお持ちになり、手続きをしてください。
同一世帯の代理人の場合 |
同一世帯以外の代理人の場合 |
---|---|
(1)代理人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など) |
(1)委任状 [Wordファイル/31KB] |
3.郵送による手続き
- 健康推進課(保健センター内)への来所が困難な人は、健康推進課(保健センター内)までご連絡ください。「岸和田市予防接種費用無料申出書」を郵送します。
- 必要事項を記入の上、健康推進課(保健センター内)までご返送ください。返信用封筒及び切手はご自身でご用意ください。
- 郵送で申請する場合、健康推進課(保健センター内)への申出書の到着からご自宅への証明書の発送までに7~14営業日程度要しますので、余裕をもってご連絡ください。
- 記入の際には、油性ボールペンなどの消えないペンをご使用ください。(消せるボールペンは不可)
市外の医療機関で接種を希望する場合
予防接種は、住民基本台帳に記載のある市区町村の医療機関で受けることが原則ですが、長期入院や施設入所などのやむを得ない事情等により、市外の医療機関等での接種を希望する場合は、岸和田市の発行する「予防接種実施依頼書」が必要です。接種後には発行できませんので、必ず事前に申請してください。
市外の医療機関で接種を希望する場合の申請手続き方法
- 必ず、事前に健康推進課(保健センター内)にお電話でお問い合わせください。
- 「予防接種実施依頼書交付申請書」をご記入いただき、保健センターで受領・確認後、依頼書を交付します。
- 依頼書発行には申請書受理後10営業日程度要しますので、余裕をもってご連絡ください。
- 保健センターへの来所が困難な人は郵送による手続きを行うことができますのでご連絡ください。
- 記入の際には、油性ボールペンなどの消えないペンをご使用ください。
申請は4月1日から受付けます。
接種費用の還付制度について
事前に手続きをして、令和7年4月1日以降に市外の医療機関で接種を受けた人で、接種費用を自己負担した人は、岸和田市が定めた範囲内での接種費用の還付を行います。 手続きには、以下のものを提出してください。
- 予防接種料金還付申請書兼請求書
- 接種時の領収書(原本)
- 予診票(本人控)または予防接種済証の写し
- 被接種者本人名義の通帳の写し
- 自己負担が無料になる方はその証明書類
詳細については、健康推進課(保健センター内)にお問い合わせください。
なお、事前に依頼書の申請手続きをせずに接種を受けた場合、接種費用の還付はできませんのでご了承ください。
申請書提出期限は、令和8年3月31日までです。
帯状疱疹ワクチンの効果と副反応について
帯状疱疹ワクチンの効果について
帯状疱疹に対するワクチンの予防効果(報告)
|
生ワクチン(阪大微研) |
組換えワクチン(GSK 社) |
|
---|---|---|---|
帯状疱疹に対するワクチンの効果(報告) |
接種後1年時点 |
6割程度の予防効果 |
9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 |
4割程度の予防効果 |
9割程度の予防効果 |
|
接種後10 年時点 |
- |
7割程度の予防効果 |
※ 厚生労働省「帯状疱疹の予防接種についての説明書」より抜粋
※ 合併症の一つである、帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
帯状疱疹ワクチンの副反応について
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。
接種後に気になる症状を認めた場合は、接種した医療機関へお問い合わせください。
主な副反応の発現割合 |
生ワクチン(阪大微研) |
組換えワクチン(GSK 社) |
---|---|---|
70%以上 |
― |
疼痛*(79.1%) |
30%以上 |
発赤*(44.0%) |
発赤*(37.4%) 筋肉痛(36.9%) 疲労(34.6%) |
10%以上 |
そう痒感*(27.4%) 熱感*(18.5%) 腫脹*(17.0%) 疼痛*(14.7%) 硬結*(13.5%) |
頭痛(28.3%) 腫脹*(24.2%) 悪寒(21.4%) 発熱(16.7%) 胃腸症状(12.0%) |
1%以上 |
発疹、倦怠感 |
そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
頻度不明 |
アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎 |
ショック、アナフィラキシー |
*ワクチンを接種した部位の症状
※ 阪大微研「ビケン」、GSK 社「シングリックス」それぞれの添付文書、厚生労働省「帯状疱疹の予防接種についての説明書」より抜粋して作成
帯状疱疹の病気やワクチン等については、下記厚生労働省のホームページもご参照ください。
帯状疱疹ワクチンについて(厚生労働省のホームページ)
予防接種健康被害救済制度について
多くの人にとってワクチン接種は、重症化等を予防する利点があります。しかし接種後、腫れたり熱が出たりするなどの症状が現れるほか、まれに重篤な症状を引き起こすことがあります。気になる症状が出たり、それが長引いたりする場合は速やかに医師の診察を受けてください。
また、このような危険性があることを理解したうえで、接種を受けてください。
定期接種や臨時接種によって引き起こされた副反応により、生活に支障が出るような障害が残るなどの健康被害が生じた場合、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、予防接種法に基づく給付を受けることができます。詳しくは、健康推進課予防担当までお問い合わせください。
また、下記も参考にしてください。
予防接種健康被害救済制度について(厚生労働省のホームページ)