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決算カード
更新日:2024年9月25日掲載
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決算カード
決算カードは、各年度に実施した地方財政状況調査表(略称して「決算統計」と呼ばれています)の集計結果に基づき、各都道府県・市町村ごとの普通会計歳入・歳出決算額、各種財政指標等の状況について、各自治体ごとに1枚のカードに取りまとめたものです。
全国統一の基準に基づいて各自治体がまとめるので、このカードを基に、他団体との比較を容易に行うことができます。
決算カードの見方
「決算カード」には自治体の財政情報が凝縮されています。決算カードを見れば大まかな自治体の財政状況がわかります。
用語 (カッコ内のアルファベットは決算カードに準じています) |
説明 |
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歳入歳出差引額(C) | 形式収支と呼ばれるもので、単純に歳入から歳出を引いたものです。 |
実質収支(E) | 形式収支から翌年度に繰り越すべき財源を引いたものです。「翌年度に繰り越すべき財源」とは、今年度に支出される予定だったけれども、実際に支出されなかった経費のことです。来年度以降、事業や支払いが発生するためにとっておかないといけないので、その分を差し引きます。 |
単年度収支(F) |
「黒字を増やしたか、減らしたか」というものです。今年度の実質収支から前年度の実質収支を引いたものです。今年度だけの収支を把握しようとする場合、単年度収支を見ます。 |
実質単年度収支(J) |
「実際どのようにやりくりをしたのか」というのが実質単年度収支です。単年度収支を黒字にするため、積立金を取り崩したり、また将来の負担を減らすために基金を積み立てたり、繰上償還を行うなどのやりくりを行っています。積立金、繰上償還は黒字の要素となり、一方積立金の取崩しは赤字の要素となります。 |
経常一般財源(K) | 毎年度連続して安定的に収入される財源のうち、その使途が特定されず自治体が自由に使える収入のことです。この数値が大きければ、収入の安定性と財政上の自由度が高いということです。 |
経常収支比率 | 財政の弾力性を表す指標です。この数値が低いほど財政的にゆとりがあるとされています。目安として75~80%とされています。 |
基準財政需要額 |
自治体が標準的な行政を行い、また施設を維持するための財政需要をある一定の方法によって合理的に算出した額です。交付税の算定基礎になります。 |
基準財政収入額 | 標準的な状態において見込まれる収入をある一定の方法に基づき、算出した額です。交付税の算定基礎になります。 |
標準財政規模 | 標準的な状態において通常収入されるであろう経常一般財源の規模を示す数値です。平成19年度より標準財政規模に臨時財政対策債発行可能額が加わることになりました。 |
財政力指数 | 財政力指数が1を上回る場合、普通地方交付税の不交付団体となり、1を下回る場合、交付団体となります。3年間の基準財政収入額の合計を3年間の基準財政需要額で割ったものです。 |
実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 |
こちらをご覧下さい(健全化判断比率及び資金不足比率のページにリンク) |
実質収支比率 | 標準財政規模(自治体の裁量で使える財源)に対する実質収支額の割合を言います。3~5%程度が望ましいとされています。 |
公債費比率 | 公債費(元金償還+利子)の一般財源に占める割合を言います。この数値が高いほど、財政構造の硬直性が高いことを示しています。財政運営上、10パーセントを超えないことが望ましいとされています。 |
起債制限比率 | 地方債の許可制限に係る指標として地方債許可方針に規定されたものです。この比率が20%を超えた場合、地方債の発行が制限されます。 |
積立金現在高 | 自治体の貯金のことを言います。積立金には「財政調整基金(財源不足を補うために活用)」、「減債基金(地方債の償還に活用)」、「特定目的基金(特定の目的に活用)」の3種類があります。 |
地方債現在高 | 普通会計における地方債(市の借入金)の累積分です。 |
収益事業収入額 | 競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじの5事業を言います。それぞれの事業で必要な財源を除いては、他会計に繰出しが行われ、建設事業等の財源に充てられています。 |
債務負担行為額 | 後年度に返済を繰り延べた債務です。通常、自治体の予算はその年度内で執行される(予算の会計年度独立)原則の例外とされています。大規模な建設事業など複数年度に渡って支出を予定しているものがあります。 |