本文
きしわだ議会だより 令和元年8月1日号(No.177) 第3面
市政に関する一般質問
就学奨励制度の引き下げをやめよ 中井 良介(日本共産党)
子どもの就学による保護者負担は大きい。学校教育法は、経済的理由により就学困難な児童の保護者に対する必要な援助を市町村に義務付けており、給食費や修学旅行費、制服代などを援助する就学奨励制度は、教育の機会均等を保障する市の重要な制度である。ところが、本市の教育委員会は「国の生活保護基準引き下げ」と「市の財政再建」を理由に、就学奨励の認定基準を引き下げ、平成30年度の申請者に当てはめると今年は12人、来年は50人の子どもが援助を受けられなくなる。これまでの改善策を廃止するものであり、低所得世帯の保護者と子どもに負担を強いて、教育の機会均等を損なうことはやめるよう強く求める。
久米田駅整備と周辺のまちづくり 松本 妙子(公明党)
久米田駅西側アクセスの整備については、北一番踏切の安全性の確保が喫緊の課題であり、それに伴う府道春木大町線の渋滞を解消するためにも、西側改札を早期に開設し、新たな久米田駅西停車場線及び西側駅前広場を整備すべきである。また、踏切の幅の狭い歩道も府と協議して改善し、併せて東側駅前広場の整備範囲を、もう少し拡大すべきと考える。
岸和田の教育について、来年度から小学校の英語教育が教科化されるが、英語専科の教員の加配やネイティブスピーカーのALT(外国語指導助手)の増員を検討すべきである。また、人権教育をより充実させるため、特別支援教育支援員の増員を要望する。
日本一災害に強いまちづくりについて 鳥居 宏次(誠和クラブ)
その他の質問
- 廃プラスチックのリサイクル
- パブリックコメント制度の問題点
【問】昨年の台風21号では、多数の建物被害や市内全域での大規模停電が発生し、市民生活に多大な影響があった。施政方針では、強い地域の防災力と高度な災害対応体制で、日本一災害に強いまち岸和田を目指す、とある。停電対策、災害ごみ対策、指定避難所の情報の周知など、具体的な対策を聞きたい。
【答】停電対策は、発電機とライトの整備を順次行う。災害ごみは、大手及び市内廃棄物処理事業者と災害廃棄物処分・運搬にかかる協定を締結した。指定避難所の情報は、市ウェブサイトや、緊急時はエリアメールなどで周知する。
クリーンセンター敷地に積まれたがれきの写真
ローズバス・学校教育・空気汚染の課題について 井舎 英生(次世代政策会議)
(1)2月からローズバスの運行が改変されて乗客数が半減した。交通弱者を無視した交通政策の失敗であり、私の調査では、元の運行へ戻す要望が95%と圧倒的に多い。市は元に戻す勇気を。
(2)学校の音楽室などの特別教室にも、エアコンの完備を。
(3)北部の空気汚染は健康被害が怖い。市長の行動に期待する。
ローズバス乗降数2月~半減・激減
交通弱者の皆さんは、たいへん困っています。
データ出展:岸和田市市街地整備課
ローズバスの早期改善と新公共交通の早期整備 桑原 佳一(公明党)
(1)ローズバス改正後、利用者が前年比5割も減少した。利便性向上のため、次のとおり要望する。
- 市役所から岸和田駅や路線バス、北ループ始発へのアクセスをより向上させるため、北ループを岸和田駅終着前に市役所経由とする。
- 北ループから下松駅やハローワーク、南ループから保健センターや岸和田駅へのアクセスを向上させるため、市民病院でも両ループ間の乗り継ぎを実施。
(2)磯上町5・6丁目付近から松風町付近を経由して春木駅へ、また松風町付近から磯上町6・5丁目付近を経由してローズバス府営吉井住宅前停留所へ、170円で利用できる新しい公共交通の整備を、早期に実現すること。
幼児教育・保育の無償化について 烏野 隆生(きしわだ未来)
その他の質問
- 通学路の安全
【問】10月から幼児教育・保育の無償化が始まることに伴い、幼稚園や保育所などの3歳児からの利用希望者が増加すると考えられる。増加予測とその受け皿について、市の考えを聞きたい。
【答】3歳児においては、保育所や幼稚園などの施設への所属率が低いことなどから、利用希望者が増加すると見込んでいる。今後も定員拡大策を講じ、市民ニーズに応えられるよう努める。また、0歳から5歳までの就学前の幼児教育・保育を一体的に行う、認定こども園についても十分検討していきたい。
障害児・者が地域で安心して暮らせるために 田中 市子(日本共産党)
(1)地域生活支援拠点などについて、2020年度までに整備するとしているが、地域の実情に配慮し、障害児・者や家族が安心できる体制の整備を求める。
(2)相談支援について、行財政再建プランにある、障害者相談支援事業の委託料の縮減や基幹相談支援センターの民間委託化は、相談支援体制を後退させる。本事業は重要であり、さらなる拡充を要望する。
(3)障害福祉サービスについて、支給量や事業所が不足し、困っている利用者が多い。個々の実情や必要性などを検討し、柔軟な対応を求める。また、事業所と行政を含めた関係機関が連携することで、スムーズなサービスを提供できるよう要望する。
東岸和田駅と周辺整備、防災・減災 岩崎 雅秋(公明党)
東岸和田駅の上下線ともに高架開通し、道路を含めた周辺整備が最終段階を迎えている。かねてからの懸案事項である特急「はるか」の停車については、市長を先頭に、諦めることなく粘り強い交渉で、実現するよう要望する。また、駅周辺整備については、市民のニーズに応えるよう要望する。
防災・減災について、昨年の台風21号は本市にも甚大な被害をもたらした。今年度に本市の防災体制の見直しを行うとのことだが、数十年に一度の災害が頻発しているなか、「逃げ遅れゼロ」に向けて知恵を絞り、命を守る手を打つことを強く要望する。
コミュニティバスの運行について 殿本 マリ子(誠和クラブ)
その他の質問
- 街路灯の設置
全国的に少子高齢化が進んでおり、本市山手地域においても高齢者が増え、さまざまな問題が生じている。特に移動の際には、車がなければどこへも行けない状態となっている。一方、最近は高齢者の運転による交通事故が多く、家族の心配もあり、運転免許証を返納する人が増えている。また、本地域には、愛彩ランドや蜻蛉(とんぼ)池公園があるが、そこへ行くにも近くて遠い場所になっている。そして、大阪方面へ出掛ける際は、JR阪和線や南海本線の駅よりも、和泉中央駅へ向かう方が時間短縮となる。そこで、各所に出掛けられ、便利に過ごせる手段として、山手地域でのコミュニティバスの運行を要望する。