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クビアカツヤカミキリ(特定外来生物)の被害にご注意を

更新日:2025年3月19日掲載 印刷ページ表示

被害が急拡大しています!

特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」は、サクラ・ウメ・モモ・スモモ等(バラ科サクラ亜科)の樹木内部を食い荒らし、枯死させるおそれのある昆虫です。繁殖力が非常に強く、日本国内の各地で被害が急拡大しています。

市民の皆様へのお願い

市内全体で被害の「早期発見」と「早期対策」が必要です。
成虫や、幼虫が出す「フラス」を発見された場合は、「クビアカツヤカミキリ駆除等報告フォーム」から情報提供をお願いします。可能な限り携帯カメラ等で撮影していただき、画像のご提供をお願いします。

クビアカツヤカミキリ駆除等報告フォーム

  • 被害樹木の調査に当たり、無断で他者の敷地内に進入しないようご注意ください。
  • SNS等による詳細な被害場所情報の公表は、農業などへの風評被害が懸念されます。情報の取扱いには十分なご配慮をお願いいたします。

成虫を発見したらその場で駆除を!

クビアカツヤカミキリは「特定外来生物」に指定されており、生きたまま持ち運ぶことや飼育すること等が法律で禁止されています(罰則あり)。
成虫がさらに被害を広げる原因となることを防ぐため、発見した成虫は踏みつぶすなど、その場で駆除をお願いします。
成虫をつぶすと、靴の裏などに甘い匂い付着しますが、この匂いに人体への害はありません。


※このページには、閲覧者に不快感を与える恐れがある昆虫の写真を掲載しています。


被害の状況

近畿地方の被害

近畿地方では、平成27年に大阪狭山市で初確認されて以降、南河内地域を中心に被害が拡大してきました。
令和6年3月現在では、和歌山県、奈良県、兵庫県、徳島県で被害が確認されています。

大阪府内では、大阪市、堺市、高槻市、枚方市、寝屋川市、東大阪市、八尾市、松原市、藤井寺市、羽曳野市、柏原市、大阪狭山市、太子町、河南町、富田林市、千早赤阪村、河内長野市、高石市、和泉市、岸和田市、貝塚市、熊取町の22市町村で被害が確認されています。

岸和田市内の被害

岸和田市内では、令和5年10月に、初めてクビアカツヤカミキリ(フラスと幼虫)が発見されました。

昨年(令和6年)の夏には一部地域でフラスと成虫を確認しています。

今年(令和7年)の夏には多くの幼虫が羽化し、成虫となってさらに繁殖する恐れがあります。

クビアカツヤカミキリの特徴

クビアカツヤカミキリの主な特徴をご紹介します。

基本情報

  • 名称:クビアカツヤカミキリ(別名:ジャコウカミキリ)
  • 分類:コウチュウ目・カミキリムシ科
  • 体長:2センチメートルから4センチメートル(成虫)
  • 特徴:成虫は全体が黒く光沢がある。頭部の下(前胸の一部)が赤く、突起がある。触覚が体長よりも長い。繁殖能力が非常に高く、1匹のメスが生涯に300個から1,000個程度の産卵をするといわれる。
  • 被害樹種:サクラ、ウメ、モモ、スモモなど、主にバラ科サクラ亜科の樹木を幼虫が食害する

クビアカツヤカミキリの成虫の特徴

  • 6月から8月頃に活動し、越冬はしません。
  • 蛹(さなぎ)から羽化してすぐに繁殖行動(交尾・産卵)を行います。
  • 人目につきやすい2メートルまでの高さの樹木にいることが多いです。
  • ジャコウのような甘い匂い(むせるような甘い匂い)を放ちます。
  • 人体に直接的な害はありません。
  • 一度の飛翔距離は20から30メートル程度で、捕まえようとすると下に落ちることが多いです。

クビアカツヤカミキリ


クビアカツヤカミキリの幼虫の特徴

  • 樹皮の裂け目などに産卵された卵から孵化し、樹木内部に侵入します。
  • 幼虫の活動期は4月から10月頃まで。幼虫の状態で樹木内で約2年間(足掛け3年)を過ごし、蛹(サナギ)を経て6月から8月の間に成虫になります。
  • 樹木の内樹皮(木の中で養分を運ぶ部分)を大量に食べ、樹木の生長を疎外します。深刻な被害を受けた樹木は枯死したり倒木する場合があります。
  • 地表から2メートル程度の高さまでの幹や露出した根を食害しますが、まれに高所の枝に入ることもあります。
  • 侵入した穴などから木くずとフンの混合物「フラス」を大量に排出します。

クビアカツヤカミキリのフラスの特徴

  • うどん状に細長くつながった形状が多いですが、樹木内の樹液が少ないなどの理由でバラバラの場合もあります。
  • 彫刻刀で削ったような少し丸み(球状でない)を帯びた木くずが混ざっています。
  • 樹木内部の空洞に詰まったフラスが押し出される形で樹木外に排出されるため、フラスを発見した時点で内部はかなり食害が進んでいます。
  • フラスの発見は、樹木内にクビアカツヤカミキリの幼虫がいることを確認できる有力な手段です。(このほか、点状に樹液がいくつも出ている場合に「被害疑い」の目安に出来ます)
  • フラスそのものには卵や幼虫がいないため、フラスそのものから被害が広がることはありません。

クビアカツヤカミキリのフラスの例(うどん状)クビアカツヤカミキリのフラスの例(粉状)


クビアカツヤカミキリの被害を受けやすい樹木の特徴

  • 代表的な被害樹木はサクラ、ウメ、モモ、スモモですが、特にモモやスモモは幹が細くても被害を受けやすい傾向にあります。
  • 茂みの中や林の奥の木よりも、人目につきやすい木に被害が集中する傾向があります。

予防方法と対処方法

クビアカツヤカミキリ被害の確実な予防方法は確立されていません。
しかしながら、次のような予防方法である程度は被害を抑制できます。

  • 幼虫の捕殺(樹皮の穴に針金などで刺殺する、樹皮をはがして幼虫をつぶすなど)
  • ネットの巻き付け(成虫の産卵防止)
  • 農薬による防除(散布や樹幹注入)

 

被害を受けた樹木への対処方法には、以下のものが挙げられます。

  • 成虫の捕殺(踏みつぶすなど)
  • ネットの巻き付け(羽化後の飛散防止)
  • 農薬による防除(散布や樹幹注入)
  • 被害木の伐採、伐根

 

農薬による防除は、樹種、使用できる薬剤、使用回数、施薬時期など様々な点を考慮する必要があるため、専門家の助言のもと行ってください。
その他の対処方法についても、園芸関係の販売店や造園業者など、専門知識のある人の助言のもとで行われることをお勧めします。

参考文献

「クビアカツヤカミキリの防除法」<外部リンク>
(発行:クビアカツヤカミキリコンソーシアム(代表機関:国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所))

「クビアカツヤカミキリ被害対策の手引書」<外部リンク>
(発行:地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所)

「クビアカツヤカミキリの生態と防除対策」<外部リンク>
(発行:大阪府環境農林水産部農政室推進課病害虫防除グループ)

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