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12月13日(土曜日)、摩湯山古墳(摩湯町)で「摩湯山古墳の観察会」が開催されました。
摩湯山古墳は、古墳の形や確認されている遺物から、およそ4世紀の終わりごろ(古墳時代前期後葉)に築造したとされています。形状は前方後円墳で、古墳の規模は全長約200m、後円部径約127m、前方部約100mと全国で36番目の大きさです。
学芸員から古墳の説明があり、さっそく古墳内へ進んでいくと、足元に葺石が!葺石は古墳の斜面を覆っていた石です。葺石で古墳を覆うにはかなりの労力・人手が必要で、葺石で覆われた摩湯山古墳は地位が高い人物のお墓だったと分かります。他にも、随所で昔どういったことが行われていたか、どんな目的で使用していた場所か、などを説明してくれました。
葺石
円筒埴輪の破片
そしてこの日はなんと、普段なら絶対に入られない周濠部分(古墳周りの濠)に入ることができ、参加者は当日まで知らず、大喜びでした。この辺りは、埴輪がたくさん出てきてもおかしくないと聞き、みなさん足元をじっくり見ながら歩いていました。「これは埴輪ですか?」と次々に学芸員に質問が。円筒埴輪、形象埴輪などの破片が見つかり、この日だけで10個近くの埴輪の破片が見つかりました。また、形象埴輪は特定の場所から見つかることが多いため、周濠から見つかったことに学芸員も驚きでした。
※発見された埴輪片は学芸員が回収しました。
参加したみなさんは「今回やっと参加できて嬉しいです」「また、来年も参加したい」と笑顔で話してくれました。
古墳の調査はかなりの年数がかかるらしく、もし今から摩湯山古墳の調査を始めると約10~20年後に結果が出るのだとか。岸和田市内で、新しいことがどんどん見つかるかもしれませんね。