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AEDとは、自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator)」のことで、重さ約3キログラムの小型の機械です。
フタを開け電源を入れると音声ガイダンスが流れ、付属している2枚の粘着式パッドを、それぞれパッドに書かれている図のとおり(右前胸部と左わき腹)傷病者の体に貼ると、AED自身が傷病者の心電図を調べ、電気ショックが必要か否かを判断し、必要ならば電気ショックを行うための充電を開始します。
電気ショックは、無秩序に起こっている心臓のケイレン(心室細動と脈のない心室頻拍という死に至る不整脈)をリセットすることにより、傷病者の心臓が再び正しいリズムで鼓動を再開することを期待するために行います。よって、AEDが電気ショックを必要と判断した心臓のケイレン(心室細動と脈のない心室頻拍という死に至る不整脈)のときのみ電気ショックが必要となります。すべての心停止で電気ショックが必要ではありません。以前は電気ショックは医師しか出来なかったのですが、わが国でも2004年7月の法改正により、一般市民にもAEDの使用が認められることとなりました。
電気ショックが1分遅れるたびに救命率が約10%低下するといわれています。また、救急隊が傷病者の元に到着するまでん時間は年々遅くなっており、平均8分程度かかります。救急車が到着するまでの間に心肺蘇生を行い、脳に血液を送らなければ救急隊や病院の医師たちがどんな高度な医療行為を行っても傷病者が再び元の生活に戻ることはありえないでしょう。たまたま居合わせた一般市民の皆さんの役割こそが救命率・社会復帰率の向上にとって重要なのです。
さまざまなAED
ふたを開けたところ。この機種ではふたを開けると電源が入り音声ガイダンスが流れます。
本体につながれたコードの先には傷病者の身体に貼る粘着パッドが収納された袋があります。
この機種ではまず一番上の緑の電源ボタンを押します。パドルを傷病者の体に貼り、パドルのコネクタをAEDの左上のジャックに挿入すると心電図の解析が始まります。
この機種もふたを開けると電源が入り、赤色のハンドルを引くとパドルの収容袋が破れパドルが出てきます。
2枚の粘着パッドにはそれぞれ張るべき体の部位がイラストで描かれています。
「急病・救急」ページ内の動画及び画像は「泉州地域メディカルコントロール協議会」による監修で作成されています。