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岸和田市に、国や府が指定した歴史的・芸術的に価値の高い文化財があるのを知っていますか? 本市の基礎を作った岡部家の墓所である泉光寺と、岸和田城の前に広がる庭園、八陣の庭がそれらに当たります。
見慣れたいつものお寺、いつものお城、いつもの風景…。そこには、まだまだ知らない物語が眠っているかもしれません。いつもの景色に隠れた岸和田の歴史・物語を、もう一度見つけに出かけてみませんか。
問合せ 郷土文化課 電話:072-423-9688 ファクス:072-423-8011

初代藩主・岡部宣勝肖像(泉光寺所蔵)

岡部家の家紋
岸和田の歴史に深く関わる重要な存在、岡部家を知っていますか?
岡部家は、岡部郷(現在の静岡県藤枝市)を本拠地とする武士でした。鎌倉時代には御家人として幕府に仕えていました。戦国時代には今川家や武田家に仕えましたが、武田家滅亡後、徳川家康の家臣となりました。
岡部家はその後、山崎・亀山・福知山・大垣・龍野・高槻を経て、1640年に岡部宣勝が岸和田藩主となり岸和田城に入城しました。岡部宣勝は、岸和田藩の基礎を築いた名君として知られています。
岸和田城は、大坂城を守る城として重要な役割を担っていました。また、岡部家は全国で2番目に藩札を発行(2代藩主)するなど藩財政の確立に努め、さらに藩校である講習館を設立(11代藩主)するなど教育分野にも尽力しました。
明治4(1871)年、廃藩置県に伴い、最後の藩主・岡部長職が東京在住となり、約230年間、13代にわたる岸和田統治の時代は終わりました。
岡部長職は、外務次官や東京府知事など経て、第2次桂内閣では司法大臣を務めました。
泉光寺(門前町2丁目)には初代藩主・宣勝から13代藩主・長職まで(12代除く)の歴代藩主が眠る岡部家墓所があります。
この岡部家墓所は歴代藩主の墓が良好な形で残っており、近世大名墓の造墓を知るうえで学術上価値の高いものとされ、令和7年3月に大阪府指定史跡となりました。
初代藩主・宣勝の隠居所であった当地に、宣勝没後、宣勝の遺言により泉光寺が建立され、岡部家の菩提寺としました。各藩主墓は非常に大きく、整然と並んでおり、岡部家の歴史を感じることができます。
泉光寺

岡部家墓所(上空から)

岡部家のルーツ、駿河国(静岡県藤枝市)の万福寺より伝わりました。
平安時代後期に作られたと言われ、「穏やかで優美な作風(定朝様)」を今に伝える貴重な彫刻です。

3代藩主・長泰が着用した甲冑です。
高級な部材が使われており、大名道具としての品格と武将の威厳が感じられます。
岡部家が岸和田に着任するまでの道のりを紹介します。
今川義元や徳川家康との関わりや、岡部家がどんな功績を残したのかをパネルで展示します。ぜひご覧ください。
場所 市役所新館1階(岸城町)、ラパーク岸和田(春木若松町)
各藩主墓の解説を行う案内板を設置予定です。
案内板のQRコードを読み込むと、英語・中国語・韓国語の音声ガイダンスをはじめ、国民的アニメでおなじみの超豪華声優陣による音声案内コンテンツをお楽しみいただけます。
場所 泉光寺岡部家墓所(門前町2丁目)

滋賀県立大学名誉教授 中井均氏
岡部家墓所が府史跡に指定されたことを記念して、近世大名墓研究の専門家・中井均氏や岡部家ゆかりの自治体(静岡県藤枝市や岐阜県揖斐川町など)が一堂に会し、岡部家の歴史や功績を紹介します。
府教育庁文化財保護課との共催です。申込方法など詳しくは、本紙12月号をご確認ください。
時間 午後1時~5時
場所 南海浪切ホール(港緑町)

八陣の庭は、昭和28年に岸和田城跡を公園として整備する際、お城と庭を一体として保存・活用する考えのもと、昭和の名作庭家・重森三玲により造られました。
枯山水の名庭で、芸術上の価値及び近代日本庭園史における学術的価値が高いことから、平成26年10月に国指定名勝となりました。

重森三玲©有限会社重森庭園設計研究室
昭和期を代表する日本の作庭家にして日本庭園史の研究家。「伝統を守る」だけでなく、「伝統を超える」庭を生み出しました。
京都の東福寺本坊庭園、光明院波心庭など国内に約200もの庭園を作庭。全国の庭園を実測したほか、さまざまな時代の名庭、古庭園を調査し、『日本庭園史大系』全33巻(別巻2巻)を完成させるなど庭園史に多大な功績を残しました。

庭には大将の陣を中心に「天・地・風・雲・竜・虎・鳥・蛇」の八つの陣を配置。このうち竜・鳥・虎・蛇は、東の青龍、南の朱雀、西の白虎、北の玄武という古代中国の「四神」を表しています。
また、天守閣を「天の北極」と位置づけ、四神が四方を守るように配置され、天守を中心とした世界観が表現されていることが、最近になってわかってきました。
つまり、天守閣は、単なる「鉄筋コンクリートの模擬天守」ではなく、国指定名勝「岸和田城庭園(八陣の庭)」を構成する重要な要素なのです。天守閣そのものが庭園の景色の一部であり、重森三玲の作品の一部だったのです。
さらに、四神に囲まれた中央は、平和な世に現れるとされる「麒麟」が降りてくる場所(★印)。
「八陣」という名前から戦いを連想しがちですが、この庭には、戦いへの願いではなく、城を守り、「平和な世が続くことへの願い」が込められています。
壮大な世界観が表現されていますので、岸和田城に来たら「八陣の庭」をぜひご注目ください。
庭の石組みは、天守閣の建設を想定して配置されました。城と一緒に眺めてみてください。また、天守閣最上階から俯瞰して眺める八陣の庭は圧巻です。
大将の陣をはじめ、さまざまな石が配置されています。よく見ると、鳥や蛇のように見える石も。
「これは何に見える?」と想像しながら歩くと、庭を見るのがもっと楽しくなります。
五風荘
重森三玲は、五風荘庭園を設計した木津宗詮を意識して八陣の庭を作庭したと言われています。
二つの庭を見比べてみるのも面白いかもしれません。
天守閣最上階は、360度パノラマビュー!!
望遠鏡が設置されているので、気になる場所をじっくり見てみよう!
四神が交わる場所は、平和の象徴とされる「麒麟」が降り立つ場所。
市内最強のパワースポットですので、訪れたらちょっと運気が上がるかも!
所在地:門前町2丁目4番1号
駐車場:あり(無料)
電車での行き方:JR阪和線「東岸和田駅」下車。南海ウイングバス「白原車庫」行き「神須屋」下車(徒歩約5分)
所在地:岸城町9番1号
開場時間:午前9時~午後5時(入場は午後4時半まで)
休場日:年末年始(12月29日~1月3日)、その他は市ホームページに掲載
天守閣入場料:大人300円(中学生以下は無料)
電車での行き方:南海線「蛸地蔵駅」から徒歩約10分または南海線「岸和田駅」から徒歩約15分
車での行き方:阪神高速4号湾岸線「岸和田南IC」から約10分
所在地:岸城町18番1号
駐車場:あり(店舗利用で3時間無料)
電車での行き方:南海線「蛸地蔵駅」から徒歩約5分または南海線「岸和田駅」から徒歩約10分
車での行き方:岸和田城と同様