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神於山は「神が於(お)わす山」として古くから神聖視されるとともに、地域で生き、暮らす人や動植物にとって恵みを与えました。地域の人々は神於山の自然と共生した生活を営んできました。
しかし、燃料革命以降、人々はエネルギーとして、山の恵みをあまり必要としなくなり、人と山の共生関係は崩れてしまいました。人の手があまり入らなくなった神於山はバランスを崩してその姿を変えてしまいました。竹やつる性の植物が繁茂し、植物相が激変しました。また、心無い人によるゴミの不法投棄の場になるなど、今までにない荒れた山となってしまいました。
平成10年頃から昔の里山の姿を取り戻そうという機運が高まり、さまざまな活動がおこなわれるようになりました。
平成15年には地域住民だけでなく公共団体も含めた36団体で構成される神於山保全活用推進協議会を立ち上げました。
そして自然再生推進法の適用を受け、現在も、漁業林業者、ボランティア、社会奉仕団体、学校、企業など、たくさんの方々が里山再生・自然再生のために活動しています。
その結果、当初問題とされていた荒れた山は、少しずつ昔の姿を取り戻し始めました。